2021.11.26

血流感染症特異的治療薬の開発に向けた大規模スクリーニングと vivoEF阻害剤ライブラリー構築の事業化支援を開始

 株式会社日本医療機器開発機構(本社:東京都中央区、代表取締役:内田 毅彦、以下JOMDD)は、北海道大学大学院獣医学研究院 佐藤豊孝氏と札幌医科大学 の研究開発プロジェクト「血流感染症特異的治療薬の開発に向けた大規模スクリーニングとvivoEF阻害剤ライブラリーの構築」(以下、「本プロジェクト」)の事業化支援を開始しました。
 本プロジェクトは、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の大学発新産業創出プログラム(以下、「START」)の「プロジェクト支援型」に2021年10月20日に採択されました。JOMDDはSTARTの事業プロモーターとして、本プロジェクトのプロジェクトマネジメントを担当し、事業戦略や知財戦略を支援するほか、JOMDDが持つネットワークを活用しスタートアップ設立をサポートしていきます。
 JOMDDはSTARTの事業プロモーターとして、本プロジェクトをはじめとする優れた医療技術の事業化を支援し、日本の医療イノベーションの活性化に貢献してまいります。

■概要
・プロジェクト名称:血流感染症特異的治療薬の開発に向けた大規模スクリーニングとvivoEF阻害剤ライブラリーの構築
・研究代表者:北海道大学大学院獣医学研究院 准教授  佐藤 豊孝
・共同研究機関:札幌医科大学
・事業プロモーターユニット代表実施機関:株式会社日本医療機器開発機構
・プロジェクト概要:
感染部位特異的に細菌の生存・発育必須因子を阻害し、抗菌活性を持つ物質を探索する独自のスクリーニング技術を実用化する。多剤耐性菌を含む細菌感染症克服に貢献する創薬プラットフォームの事業化を目指す。

研究代表者:北海道大学大学院獣医学研究院 准教授 佐藤 豊孝 氏
専門分野: 微生物学、細菌学、臨床細菌学、薬剤耐性菌
研究開発経歴: これまで臨床上問題となるような薬剤耐性菌の分子疫学的解析および耐性機構の解析を行ってきた。近年はこれら耐性菌の制御に資する基礎研究を行っており、本申請に繋がる[vivoEF]という新規細菌因子の存在や[感染部位特異的治療・予防法]といった新たな感染症治療・予防法の概念を提唱し、公的支援制度への採択のもと、それらの科学的な検証と立証を行っている。さらに、既存抗菌薬への抗菌活性増強剤の開発なども国立研究開発法人日本医療研究開発機構 (AMED)支援(2020年)のもと行っている。これらの業績はや複数の国際科学雑誌に発表されており、国内外での各学会において複数の招待講演歴がある。また、薬剤耐性菌対策においては多剤耐性菌への最終選択薬であるコリスチンのリスク評価において内閣府食品安全委員会の専門参考人への選任歴(2019年)がある。これらの研究の成果が認められ、ASM Young Ambassador of Science (米国微生物学会, 2017年)や日本細菌学会黒屋奨学賞(2021年)を含めた複数の受賞歴がある。

研究分担者: 札幌医科大学医学部微生物学講座 教授 横田 伸一 氏
専門分野: 微生物学、細菌学、ウイルス学、感染症学、免疫学、薬剤耐性菌
研究開発経歴: START申請時の研究代表者の 所属講座長であり、札幌医科大学において微生物学研究および教育を行っている。日本細菌学会理事、日本感染症学会評議員、日本化学療法学会評議員、緑膿菌感染症研究会運営委員を務めており、我が国全体の感染症及びその治療や対策に関する知識を有する。本研究課題においても基礎微生物学からの視点での研究開発計画の立案や解析法への技術的支援を行っている。

■問い合わせ先■
JOMDD(株式会社日本医療機器開発機構)
TEL:03-6262-3322、FAX:03-6262-3022、MAIL:info@jomdd.com 
広報担当:高畑